パブリッククラウド「直接接続」のお話(1) Direct Connect・ExpressRoute・Cloud Interconnect
パブリッククラウド各社の閉域接続、「直接接続」サービスについて書いておきます。続けられれば、いろいろなことを書いていくつもりです。
まずは各社サービスの公式ページを
AWS
https://aws.amazon.com/jp/directconnect/
AWS への専用ネットワーク接続を作成する
Azure
https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/expressroute/
Azure への専用プライベート ネットワーク ファイバー接続
Googleクラウド
https://cloud.google.com/hybrid-connectivity
AWSは「専用ネットワーク接続」としています。この用語選択も難しくて、専用ネットワークってよく考えたら意味がわかりにくい。今どき文字通りファイバを専有するというの意味の「専用線」は存在しませんが、といってそれに代わる適切な用語も難しいです。私が好んで使うのは「閉域接続」ですが、これの定義もいずれまた。
Azureは正直...いや、ファイバー接続には違いないですけれども、フォーカスを当てるのはそこでしょうか。で、たぶん英語の直訳だろうと思って言語を切り替えたら「Experience a fast, reliable, and private connection to Azure」。あれ、これはわかりやすいじゃないですか。「高速で、信頼性が高いプライベートなAzureへの接続」。これでいいと思うのですが。
GoogleはURLからして特徴が出ているというか、わかりやすいサービス紹介ページが無いです。Googleで検索しても他社のページがけっこう上位に出てくるとか。なんというか、らしいと言えばGoogleらしい気がします。
閉域接続の分類 占有タイプと共有タイプ
占有する≒利用者自身で申し込んで作る
占有タイプは、利用者自身がパブリッククラウドへ申し込み、接続点にラックや物理機器、配線を設置して接続する必要があります。障害監視や運用維持管理も自身で実施します。その代わり、その設備は占有するので、帯域幅(インタフェース速度)はすべて利用できるし、VLANによって複数の論理接続(VIF、ExpressRoute回線、VLANアタッチメント)を収容できるため拡張性が高くなります。
各社のサービスだと以下の通りになります。
- AWSダイレクトコネクト ホスト型VIF
- Azure ExpressRoute Direct
- Googleクラウド Dedicated Interconnect
もちろん、構築・維持管理を外部業者に任せることができますが、あくまでも占有接続でやるべきことを委託しているということです
共有する≒サービスパートナー経由で作る
共有タイプは、利用者がパブリッククラウドが指定するネットワークパートナーに申し込みます。接続点にラックや物理機器、配線を設置して接続し、維持管理を行うのはそのネットワークパートナーです。狭帯域の選択肢があり設備を占有していないため安価に済みますが、論理接続が1つしか作れない、使えるオプションに制約がある(トランジットゲートウェイなど)などの制限が付きます。
各社のサービスだと以下の通りになります。
- AWSダイレクトコネクト ホスト型コネクション
- Azure ExpressRoute
- Googleクラウド Partner Interconnect
※ダイレクトコネクトはこの区分がかなり曖昧だったりはします
次はプライベート接続とパブリック接続について、の予定です。
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