外出先でスポートイベントをYouTubeでライブ配信する[アイスホッケー]
(銀河アリーナ・小瀬の情報を追加)
2021年11月現在の情報です
- 「外出先で」
- 「(アマチュアの)スポーツイベントを」
- 「YouTubeで」
- 「ライブ配信する」
という解説です。やってみたら意外と簡単だったのと、配信が鑑賞者から好評だったので書いてみます。みんなライブ配信やってくれれば見る側に回れるし
ターゲットとしているのは個人的な事情でJr世代のアイスホッケーですが、若干それに特化した説明があるだけで野球でもサッカーでもバスケでも使えると思います。
メリットは、
- 画質が良くて安定すること
- 普段使いの手慣れたビデオカメラで撮れ、同時にビデオカメラで録画もできること
- 2名体制にできればスコアなどのテロップを入れられること
でしょうか。
用意するもの
- ビデオカメラ(とHDMI出力のケーブル)
- YouTubeアカウント
- ノートパソコン
- HDMIキャプチャボックス
- ライブ配信ソフトOBS
- 通信手段(スマホとテザリングオプション)
1.ビデオカメラ(既にあると想定。ケーブルは1,000円台)
HDMIで撮影中の映像を外部出力できればOKです。どんな機種でもその機能は付いていると思います(調べた訳じゃありません)。チーム内の保護者に聞けば誰か持っている人はいるんじゃないでしょうか。
むしろHDMIケーブルの方が無いことが多いと思われます。コネクタ形状がMicroだったりMiniだったり、手元のビデオカメラの仕様に合ったものを用意します。
2.YouTubeアカウント(無料)
というよりGoogleアカウント(=Gmailのアカウント)なのですが、YouTubeを見るときにログインするアカウントです。無料ですし無ければ作ってしまいましょう。
このアカウントでYouTube Studioにログインして、ライブ配信を有効化します。詳細はこちらを参照。有効化までに24時間掛かるとありますが、本当にそれくらい掛かるので準備は早めに。なお、YouTubeの「スマホだけを使った」ライブ配信はチャンネル登録者1000人以上という制約がありますが、パソコンからのライブ配信に制約はありません。
3.ノートパソコン(6、7万円?)
外出先なのでノートパソコンでないといけません。実は性能はほどほどの普段使いの物で良くて、クリエイターやゲーマー向けのような高額なパソコンは必要ありません。もちろんWindowsパソコンでOKですしMacでも良いのですが、最近小学生たちが学校で使っているChromebookではダメです。
自分が使っているのは7万円台のDell社のものです
外出先ですし電源が無い想定ですから、軽量頑丈で電池の持ちの方がクリティカルです。持ち運びを想定した小型で電池持ちの良い機種を選びましょう。フル充電していくことを忘れずに。
4.HDMIキャプチャボックス(4、5千円)
ビデオカメラの映像をパソコンに入力するために必要です。これが鬼門というか何を買ったら良いのか悩みました。
結論から言うと、Amazonで売っている安価なもので十分です。最初に買ったものはケーブルの接触不良で動作が止まる不具合品でしたが、返品して別の物にしたら問題なく機能しました。多分最初のものも良品であれば問題なかったと思います。
品物はこちらです。
評価が低いのは「超高画質で配信したいガチな人」が「スペックを詐称している」として評価を下げているからで、今回の用途には十分なスペックを持っているので気にしないで大丈夫です。もちろん、品質管理に不安もあるのでまずは普段の練習の様子などをテスト配信してみて確認した方が良いです。Amazonなら容赦なく返品可能ですから、はずれを掴むつもりで買いましょう。
5.ライブ配信ソフトOBS(無料)
OBSというライブ配信ソフトをパソコンにインストールして使います。無料です。
最近のバージョンアップであらかじめYouTubeアカウントでログインしておけば2回クリックするだけでライブ配信できる機能が備わりました。
6.通信手段(数千円)
普段使っているスマホでテザリング(インターネットの共有)機能でパソコンをインターネットに接続します。
これの品質と容量が肝心で、さらにアップロード速度が重要というあまり馴染みのない話になります。できれば安価を売りにするMVNOは避けいわゆる三大キャリアの契約の方がいいです。最近の話題のahamo/povoと言った大手キャリアのサブブランドで、例えば20GB 2,980円の契約が多分最適です
今冬の実例としては、auスマホで東神奈川だとアップロード20Mbps、これが細尾ドームリンクだとアップロード2Mbpsでした。なぜか銀河アリーナも2Mbps。
ドコモならこれより良いでしょうし、ソフトバンクだと悪いかもしれません。MVNOだと時間帯によってはもっと悪いかもしれません
設定方法
ビデオカメラ
ケーブルを接続して通常通り撮影するだけです。録画ボタンを押さなくても画像が出力される仕様なら録画する必要がなかったりします
YouTubeアカウント
配信に使うYouTubeアカウント(Googleアカウント)でYouTube Studioにログインして、ライブ配信を有効化します。詳細はこちらを参照。有効化に24時間(割と本当にそれくらい)必要ですし、テスト配信はやったほうがいいので早めに有効化しましょう。
ライブ配信を有効化したらそれ以外の設定はありません
HDMIキャプチャボックス
これもビデオカメラとノートパソコンにそれぞれ接続するだけで設定はありません
ノートパソコン
Androidスマホの場合は参考サイトをどうぞ。方式はWi-Fiで良いと思います
iPhone/iPadの場合は参考サイトをどうぞ。やはりWi-Fiで良いと思います
接続できたら、Googleで「スピードテストと検索」して「速度テストを実行」します。結果画面の右側のアップロードの数値が重要です。
その後、OBSを起動します
OBSの設定
入力ソース指定
一番手間取るところかもしれません
参考サイトを見てトライしてください。Amazonで買える安価なキャプチャボードはこのサイトで言う「いわゆる中華系」に該当するので、ドライバーもなければ付属ソフトウェアもありませんから逆にシンプルで、繋ぎさえすればOBSにて認識され、画像と音声が入力されると思います。
YouTubeアカウント設定
参考サイトの「アカウント接続しよう」の項を参照してください
画質の設定
操作方法は参考サイトの「画質を設定しよう」の項を見つつ、パラメータは以下を参考にしてください
エンコーダー (参考サイトの「画質を設定しよう」→「ビットレート」)
参考サイトの設定通り、
x264以外の選択肢が選べるならそれを選択する
で良いと思われます。画質が多少悪くなるのですがパソコンへの負荷が下がり動作が安定するし、暑い環境での熱暴走を防止したり、寒い環境で不安になる電池の持ちにも貢献すると思われるからです。
目標ビットレート (参考サイトの「画質を設定しよう」→「ビットレート」)
これがダイレクトに品質と通信速度に直結するパラメータです。あまりに低いと画質が悪くなりますが、高くすれば必要な通信速度と通信量が大きくなってしまいます。
現地の通信状況に依存するので、現地に行ってから設定を変えます
スピードテストの結果で、10Mbps以上あるなら2000から3000程度の数字を設定しましょう。それ以下の場合は1000から1500程度に抑えたほうが安定すると思います。多少画質が粗くても動きがスムーズな方を優先した方が良いですので
具体例(2021年11月現在の情報)
- 東神奈川
2000kbps設定:1時間の配信で1GB
(2000kbps×3600秒をバイトに換算)
が目安だと思います。この品質でも大画面テレビでの鑑賞には十分耐えられましたし、配信がコマ送りになるようなこともありませんでした
- 細尾ドームリンク
- 銀河アリーナ
以上、あくまでも2021年11月のauスマホでの状態なので参考値としてご認識ください
- 小瀬@2021年12月
解像度 (参考サイトの「画質を設定しよう」→「解像度」)
参考サイトの設定通りで良いです
1280×720でも大画面テレビでも鑑賞に堪える品質です
OBSで配信
OBSで「配信の管理」をクリックして、パラメータを決めて「配信を作成して配信開始」します
参考サイトをどうぞ
配信の確認とURLの配布
参考サイトをどうぞ。URLを知らない人には見せないための「限定配信」にするケースが多いと思います。URLを見たい人に配布しないと誰も見えないので、忘れないようにしましょう
配信の停止
確実に停止しておきます。長過ぎる配信(12時間)は後述の配信のアーカイブの対象にならないためです。参考サイトをどうぞ。
配信のアーカイブ
ライブ配信を終えたあとは、通常の動画配信としていつでも見ることができます。参考サイトをどうぞ。12時間以内の配信に限るそうで、配信の停止は確実に実施する必要があります。
Tips
気温
アイスホッケーの配信だと寒さが大敵です。人間じゃなく機械の。
ある程度過酷な環境も想定するだろうビデオカメラは案外大丈夫なんですがノートパソコンの電池がヤバいです。細尾ドームリンクだと2倍のペースで減る感覚。
配信を始めてしまえば触らなくてもいいので、持ち運び用PCバックにキーボード部分を収容してカイロで温めつつ、ディスプレイだけ外に出し配信状況をモニタする形にしたところ、少なくとも1試合の配信は余裕で完走できるようになりました。試合の合間に車で充電し続ける必要はありましたが
テロップ
スコアの状況、ピリオドの表示など、画面の隅に表示しておくと見ている人にも分かりやすいですし、アーカイブになっても見たいポイントを探しやすいです
アイスリンクは真っ白なので書体の工夫が必要でしたが、OBSの機能で十分なものが作れました。撮影者がちまちま編集するのは大変でしたが、2名体制ならペナルティの状況などもキチンと反映できるでしょう(タイムのカウントダウンは非常に難しいでしょうが)
この辺は試行錯誤ですね
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